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日本の文化を味わい、世界の心を豊かにする箸 No.5

食シャン塾 ─ 箸の持ち方を教える塾 ─

日本の食事法は貴重な文化である。これがガタガタくずれ始めた。
一般家庭での教育はむずかしくなった。箸の持ち方は外国人の方がうまくなるかも知れぬ。
私は若い女性にこれを教えるのを楽しみにしているが、今後は日本食の塾が必要になるのでは。

サウジアラビアから帰国した友人の話によると、彼等に箸の使い方を教えたところ、数回の食事で上手にマスターしたという。

しかるに日本では30代でもまともに箸を使える人は少ない。 きちんと教えれば、5回ほどの食事でうまくなるはず。 計算上は成人式までに一日一食としても5千回位の箸での食事をしているが…。

これは「核家族化」「テレビ化」「父親不在」等により、食事のしつけができなくなったのであろう。

今は「個食の時代」と言われ始めた。子供等は音楽をかき鳴らし、一時的快楽を求めて心の安らぎのない生活を送っている気がする。

昔、私は「箸の持ち方も知らない!!」という言葉をよく聞いた。

これは生活常識を知らない者という意味である。 昔の食事は大家族でそろって正座してしたものである。 下手な食べ方には、笑われたり、だれかが注意した。 ちなみに正しい持ち方は片方は薬指の先に乗せ、親指の下腹部で押さえ固定させる。 もう一方は筆記具の持ち方と同じで親指、中指、薬指の先で押さえ、動かす。 先を使えば指の移動量が大きいからうまく挟める。 ゴルフのグリップよりずっと簡単なだれでもわかる基本原理である。

今考えてみると日本の食事法は貴重な文化だと思う。 日本食はこぼさないことを前提にしているが、洋食はこぼすことを前提にし、ナプキンをひざに掛ける。 和食のごはんは茶碗を左手で口まで持っていき姿勢は動かさない。

これに対し、皿に盛った洋食のライスはスプーンから皿にこぼれることもあり、姿勢も前かがみになる。 また、箸というシンプルな棒2本に対し、ナイフ、スプーン、フォーク等道具も多く、音もガチャガチャする。

正座し、静かにこぼさず食べれば落ち着き心が豊かになる。 これが日本の文化であった。日本には、「姿勢を正す」という言葉があり、姿勢と心の様相は深い相関関係がある。

サッカー教室が子供に団体の汗の楽しさを教えるように正しい食事法で心が豊かになることを教える塾が必要ではないだろうか。

平成15年12月

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