箸タイムは「遊びながら」「無理なく」機能訓練ができるのがいいですね
タムスさくら病院川口様は川口市にあり、長く認知症専門病院として運営されておりましたが2018年からリハビリテーション科を新設し、患者様の疾患に沿う個別性の高いリハビリテーションに力をいれている病院です。
昨年秋に箸タイムをご購入いただきました。リハビリテーション科の精神科病棟、一般内科病棟、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟と重度認知症デイケアの5か所で現在箸タイムを使っていただいています。今回は精神科病棟の作業療法士主任である金田様にお話を伺いました。
「箸タイムは遊びながら無理なく、機能訓練ができるのがいいですね。こちらには比較的重い認知症の患者さんがいらっしゃいます。箸タイムは患者さんと一対一の個別訓練で使ったり、小グループのレクでは『ピーナッツつかみ取り』など色々遊びをアレンジして使っています。これがスタッフと患者さん、また、患者さん同士のコミュニケーションツールにもなっています。
患者さんでお箸を使える方はお箸でピーナッツやリングを移動させています。遊びながら手指訓練になっていて「訓練している」感がなく自然に指先の機能維持ができるところが箸タイムのいいところですね。
またお箸を使わない方もピーナッツを手で机の上にドミノのように並べています。みなさん、すごく集中されていますよ。
箸タイムをやるときは椅子に座り、机に向かい目の前に広がるピーナッツをつかむので、椅子の上で自然と姿勢を正しく保とうとします。寝ていることが多いと体が仰向けになりがちですが、ゲームに夢中になっている間に姿勢が保たれ、無理なく体幹が鍛えられます。そのせいか、箸タイムを続けていらっしゃる患者さんは車椅子からのずり落ちが少なくなっているような気がします。
思った通りにピーナッツを立てられたときは『やった!』という喜びの表情が見られるのも嬉しいですね。」