教育の原点は「読み・書き・そろばん」
日本では江戸時代、明治時代の教育は「読み・書き・そろばん」と言われていた。
「読み」は新しい情報を仕入れたり、大切なことは何度も繰り返し頭に叩き込むために必要なことであり、「書き」は忘れぬように記録しておいたり、他人に伝えたりすることである。
また「そろばん」は足し算、引き算、掛け算、割り算ができることから、お金の計算に必要だった。この3つの基本をしっかりしていれば、理解力、学習力、表現力が豊かになり、立派な社会人として生きていけることを意味していたと思う。そして「読み」以外の「書き」と「そろばん」は日本独自の「手の文化」を形成したと思う。「書き」は上手か下手か、心がこもっているか、どこまで訓練したかによって「書の道」とし「書道」という形にし、級や段を授けてわかりやすい目標を作った。
そしてこれは絶対的評価ができないので○○流といい、師匠と弟子の関係ができた。また、「そろばん」は仕事効率を上げる道具としてどこまで正確で早いかの評価により級や段をつけた。
私の子供のころは各家庭にはよく「珠算3級」とか「4級」といった合格証書が飾ってあったものである。そのとき、「4級」は頑張り始めた、「3級」はよく頑張ったなぁと私は思ったものである。そして、発行所には日本商工会議所とあったので、当時は商工会議所というのはそろばんの級の資格を与えるだけのところだと思っていた。
ある時、私の兄が「2級をとった」と聞き、すごいと思った(のちに1級も取得)。その当時、履歴書に書けば運転免許証と共に就職にも有利になった。当時はそろばん塾などという気の利いたものもなかったので、自助努力しかなかったのである。(②に続く) #箸雑記
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